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 平成15年(2003)水無月(6月)12日

 昨日まで、8日から沖縄の与那国島に行ってきた。日本の最西端、東経123度北緯24度の島です。伊丹から那覇、石垣と乗継いで、それでも5時間で着いてしまう。石毛さん(前・民博館長)、小山修三(縄文人)とコマケンの有志や私が大阪や東京でやっている集まりの仲間など、総勢12名。現地で「海底遺跡様構造物」の案内をしてもらうことになっていた琉球大学の木村先生が、お母様の急病で急遽来られなくなったことをのぞいては、万事順調で、天候にも恵まれて船で「海底遺跡」を撮影したり、水中めがねでのぞいたり、山手線一周くらいの島を二回も回ったり、堪能した。もちろん、私は車の中からあまり遠くには出なかったし、船のうえでモニターテレビを見ていただけで潜ったりはしなかった。でも、泊まったホテルのオーナーの新嵩さんが「海底遺跡」の第一発見者だったこともあり、いろいろと詳しく説明してくれ、自分でもあたかも直接見たかのようなワクワクした興奮を感じた。
 これが果たして人工物なのか自然の造形なのか、わからないが、海洋地質学の木村先生は様々な手法で調べているらしい。こんど、撮影に潜ったものの感想を聞くと、自然のような所もあるし、人工的に感ずるところもあるとのこと。とにかく、どこか人の手が加わっているようには思う。
 それにしても、海中のことが新しい技術でどんどん解明されていくことに、何とも言えぬ興奮を感じ、未知のことがどんどんわかってくる喜びを覚えるのだ。1万年前に与那国島に人が住んで文明を形作っていたって、不思議はないと思うよ。