平成16年文月(7月)17日
東大安田講堂で、福島智君とトーク。
バリアフリープロジェクトのシンポジウムで、私は「宇宙時代の知性――知的地球時代から知的宇宙時代へ」というテーマで、『渡辺荘の宇宙人』である福島君を相手に話したのである。
安田講堂には、車が着けられない。正門から歩かされた。中にはエレベータもない。これでは、バリアフリーとは言えない。
私も含め、オウディエンスにも足の不自由な方がだいぶ来ていたが、困ったものだ。
トークショウは、司会の中野先生が用意してくれたパワーポイントの映像と、福島君の即妙な応答で無事にすんだが、手話通訳と文字スクリーンで内容を伝えるシステムは、すごいものだった。
平成16年ふみづき(7月)15日
横浜の地球シミュレーションセンタの見学にいった。
1998年に横須賀追浜の海洋科学技術センターを見学したときにはパンフレットに載っていた地球シミュレータが、実現して三年目とのこと。宇宙開発事業団と原子力研究所、海洋科学技術センター(JAMSTEC)が共同で開発したものだが、JAMSTECが独立行政法人海洋研究開発機構として沖縄の国際海洋環境情報センターとむつ研究所を統合して生まれ変わり、この巨大シミュレータを運営している。
なにしろ1秒間に40兆回の計算が出来る世界最速のスーパーコンピュータ。大気の動きや海流、地殻の動きなど、膨大な観測データを入れてシミュレーション出来るというのがすごい。独立行政法人になって、研究機関だけでなく企業なども活用出来るそうだから、どんどん使ったらいい。
BRAVEという3Dシミュレーション・バーチャルシステムを見ているときに、雷が落ちて停電してしまった。我々が着いてすぐに雷が鳴って夕立が降り出したので心配していたのだが、避雷針もあり、大丈夫だといっていた。このようなことは前例のないことだという。なんでも経験しておくに越したことはない。
平成16年文月(7月)3日
ようやく「エスパイ」のDVDが東宝から9月に出ることになった。
以前から、その時のオーディオコメンタリーの相手には由美(かおる)ちゃんを頼む、と言っておいたのだが、今日、その念願がかなった。
浜町スタジオでの収録。30年前とかわらぬ由美さんが居た。
1974年12月の公開で、同じ年の10月から「日本沈没」のテレビ版にも出演しているのだから、この年は大変だったはずだ。
久しぶりに映画を通しで見てみると、由美ちゃんのかわいらしさが際だっている。他は、加山雄三、若山冨三郎、藤岡弘、草刈正雄など、男ばかりの絵柄だ。由美ちゃんとシェパードが出てくると、ホッとする。由美ちゃんの「オッパイ、ポロリ」のシーンには、改めて感動した。すごくキレイ。でも、悪いことしたなぁ。ごめんなさい。